こころのしっぽ

裏めしや
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台風一過
現在アメリカに住んでいる友達から、帰国すると連絡があった。
高校生のときのバンドのメンバーだった彼とは、卒業後就職で彼が東京に行ってしまってからも付き合いが続いていた。
久しぶりの連絡で、かなり嬉しかったし、いつも気になっていたので会える日が待ち遠しい。
昨夜は台風ムードに便乗してお店を昼で閉めた。
もう台風到来でうきうきする年齢ではないが、部屋の明かりを消して、雨や風の音に耳を澄ますと、なんとも落ち着いたいい気持ちになって、23時過ぎには眠ってしまったようだ。

夢を見た・・・

狭い部屋、雑然としてる、二段ベッド、コタツ、灰皿、それ以外の視覚イメージは無い。
俺は高校時代のバンドでギターを担当していたマーボーの部屋に居るらしい。
ライブ前日のようで、お互い本番に向けて最期の話し合いに余念が無い。
しかしドラマーが居ない。
やっとの事で見つけてきたドラマーは初対面のにやけた今風の若者(俺も夢の中では若者だったが)
リハーサルなしのぶっつけ本番なのに 「何とかなるよ」 と、妙に自信があるが、無責任な反応にもとれる。
とにかく俺は眠かったので、二段ベッドの上の段に昇ろうとしたら、壊れているのでコタツで寝てくれと言う。
俺はコタツで寝ると寝汗をかくので、お前のベッドで二人で寝ようと言い、強引にベッドに潜り込んだ。
マーボーは少し迷惑そうな顔で笑っていた。

特にオチがあるわけでもないこの夢が、強烈に印象に残って仕方がないのは、高校3年の夏、バンドと受験の狭間で揺れ動いていた俺たちの前を、一瞬にして通り過ぎていったあの夏の日々を思い出すからだ。

ある夜、俺はマーボーの家に泊まりに行った。
俺が家を訪ねるとマーボーはいつも決まって少し迷惑そうな顔で笑った。
マーボーは秀才で、工業系の俺の専門的な教科も、一度教科書を見ればすぐに理解して教えてくれた。
俺は試験の成績がやばくなると、いつもマーボーを頼った。

その日も、勉強に退屈してギターを弾いたり煙草を吹かしたりしながら何気なく、本当に俺の中にあったわけでもなく、ただ暇でマーボーと笑いたくて、何か話したくて出た言葉が 「お前の姉ちゃんブサイクだよな〜、あれで彼氏がおるとは信じれん」
俺はマーボーの 「うるせー」 とか 「ほっとけ」 と言ういつもの突込みを期待した。
しかし、マーボーは黙っていた。
俺は不安になった。
するとしばらくしてマーボーが 「俺にはそんなんでも家族なんよ、お前も家族の悪口言われてみたら分かる」
俺は謝れなかった、謝らずにへらへらしていた。
謝ると冗談が冗談でなくなるような気がしたし、俺とマーボーはタブーすれすれの冗談を言いあえるほど許しあった仲だと思っていた事が、俺の独り善がりになってしまいそうで怖かったのだ。
マーボーはそれ以来俺に対してよそよそしくするようになって、高校卒業と同時に連絡も途絶えた。

これはずっと心にしまっていた俺の思い出の傷跡。
あれ以来冗談が過ぎそうになった時、自然と心にかかるブレーキの役目をしている。
アメリカから帰ってくる村コウは当時ドラムを担当していた。
村コウはこの事は知らない。
俺は彼と再会したときに当時のバンドの話題で盛り上がる事を避けるだろう。
大好きだった友達を傷付けて、結果自分が未だに傷つき引きずっているなんて、久しぶりの再会で話す話題ではない。
あの少し迷惑そうに笑うマーボーの顔がちらついて、どうしても書かずにいられなかっただけだ。



| ぱつぷ | ぼやく日常 | 16:31 | comments(2) | - |
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私もそんな思いあります。
何か自分のことのようでちょっとどっきり。
私はまだまだ活字にできない。
きっとまだ気持ちの整理というか・・・。
自分の中で消化できてないのかな。
そんなつもりじゃなかった・・・で傷つけてしまった人たち。
若かりし頃の苦い経験。
でも忘れてはいけない経験かな〜。

台風大丈夫でしたか〜?
| u-lin | 2007/08/04 12:52 AM |

u-linさん

そうですね、今となってはもっと大事なことや、もっと楽しい事があるからこだわる必要は無いのかもしれないけど、ふとした拍子に、あんな事言わなかったら今でもうまくやっていけたのかな? なんて考えたりします。
しかしよくよく考えると、やはりこれもそれも縁、過去があっての現在だから、振り返っても仕方の無いことなんですね。

台風は(ホント不謹慎ですが)子守唄のようでした。
| ぱつぷ | 2007/08/04 10:51 AM |










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