こころのしっぽ

裏めしや
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無敵願望
夢を見た・・・

焦っている、そろばん塾に間に合わない。
このまま行くのを止そうか、選択権は我に有り、なんて自由なんだ。
親父もいないし、腹が減っているわけでもない、他にやる事が無いからそろばん塾にでも行くか。
お洒落した、赤と黒のドルマンスリーブのジャンパーにブラックスリムジーンズ。
サイドバックにした髪の毛に油を塗った。
自転車も赤、ハンドルのグリップは天を仰ぎ、チェーンカバーは外している。
そろばん道具をかごに放り込み、家を出た。
あれ?塾どこだっけ? こいでもこいでも行き着かない。
商店街を抜け、背の低い高架橋の下をくぐるとゴチャゴチャと小さい店が軒を並べた通りに出た。
洋服屋、雑貨屋、花屋、あらゆる店が雑然と並び、祭りの出店のような活気と、狐に騙されたような遠近感を無視した町並み。
僕は楽しくてしょうがなかったが、そろばん塾を探しているので、急いでそのミニチュアのような町を通り過ぎた。
途中ドブがあり、蓋といえば木製のドブ板がのっているだけなので、自転車のタイヤが通り過ぎるたび、ガタンと、跳ね上がる。
そのたびにかごの中のそろばん道具も一緒に跳ね上がるので、コントロールが難しい。
そこからさほど遠くない場所に、ばかでかいコンクリートの堤防がある。
その堤防を下ると、先輩の家があるが、いつもシンナーでボケているので会いたくない俺は自転車の速度を上げた。
この近辺の人たちは、ボロを回収してその生業とする者が多く、必然的に地金の積み上げられた家や、ダンボールを山と積んだトラックが目に付く。
野良犬がやけに多く、酔っ払いもあちこちで寝ている。
俺はもうすっかり、そろばん塾がどの通りにあったのかさえ分からなくなっていた。
少し行くと小学生の時の初恋の女の子の家の前にでた。
想像以上のあばら家に少しびっくりしたが、小さな花壇に咲いている黄色い花を摘んで胸に飾ると何だかすごく、今日の俺は無敵な気がした。



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