こころのしっぽ

裏めしや
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最終勧告

風呂の栓を抜くと家の外壁からピューと湯が出てくる。

何年か前の寒い朝のこと、そのお湯が凍って氷柱になっていて、そこはかとなく風情すら感じた。


フローリングの床はブワブワで和室の畳は猫の爪研ぎになっている。

おっ母は洗濯物が所狭しとぶら下がった小汚い部屋でペラッペラの布団にくるまり、目だけをギラギラさせている。

娘たちは、家がボロいから、壁をキャンバスに絵や文字を描きまくり、自由に歌ったり踊ったりしている。


そんな、まるでホラー映画のセットのように変わり果てた築42年の我が家。

俺はこの家と共に齢を重ね、ついに50歳を迎えてしまった、ぱつぷフィフティです、しくよろ。


このままではいかん、さすがにこのままではご先祖さん、死んだ爺さん婆さんに顔向けできんと思い、意を決して工務店の友人に相談したのです。


すると、


「ラストですねー、もうラスト」


「ラストチャンスって事かね?」


「そうすっね、ここは皆んなの幸せの為に一丁どーんと!」


つまり、この相談を持ちかけた時、俺はまだギリギリ40代、50を超えると住宅ローンが通りにくくなるし、借りれる金額もガクンと少なくなる、という最終勧告、、、



ははは、そんなら風呂の防水修理のついでに総リフォームいっちゃおうかな!


ではない、ではないだろう!


一体俺は何のために働き、何歳まで借金を返さにゃぁならんのだ!?


皆の幸せの為に、自ら足枷をはめる。

それは正しい行いなのだろうか。。。

あの世に行ったら、先に逝ってらっしゃるご先祖さん、爺さん婆さんに褒めてもらえるのかしら?

あああ、確かに俺の周りは新築ラッシュ。

しかし、わざわざボロ家をリフォームなんかしてその波に乗ることもなかろう。。。

なにしろこちらのウェットスーツはボロボロなうえ、ボードなんて70年代の代物なんだぞ…

新築とは違うのだよ、新築とは…


などと、ちょいと考え込んでいる間にどうやら俺はハンコをついて、どうやら本日から、築42年、ホラー映画のセットと化した我が家の内装解体工事が始まったみたいです。


気づけば俺は、大切に大切にしていた車とバイクも売っぱらって、まるで終活のような事をしてるし、


恐ろしい、恐ろしいよー自分で言っておきながら最終勧告という言葉の響きに恐れおののく50歳。

50歳って、とてつもない人生の節目なんだね。


知らんけど。

| ぱつぷ | ぼやく日常 | 17:27 | comments(0) | - |
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